北八ヶ岳 臨時例会報告
日 時 : 3月1日(金)夜発〜4日(月)朝発夕方帰阪
参 加 : T氏(CL)、M氏(m)、M氏(w)、 三木(ゲスト) 計4名
コース
3月2日
北八ヶ岳ロープウェイ乗り場8:40 ― 頂上駅9:15 ― 10:20北横岳ヒュッテ10:30 ―
11:00北横岳・南峰 ― 北横岳・北峰 ― 北横岳・南峰11:40 ― 12:10七つ池12:40 ―
13:50縞枯山荘(宿泊)
3月3日 縞枯山荘7:10 ― 7:30頂上駅 ― 8:45ロープウェイ乗り場
北八ヶ岳ロープウェイに乗車、山頂駅に到着するとすぐさまスノーシューを装着し山の斜面を登り始める。
今日一日の快晴を約束するかの様な青空と雪景色、雪面は宝石を散りばめた様にきらきら輝いている。
積雪量は、この時期にしては少ないように思われるが雪質は良い。比良(湖西)が常である日帰りの雪山登山では、
雪は湿気を多く含んでいるため随分重い。それに比べて、ここまで来るとスノーシューにくっつく雪は軽い。
久々 の良質な雪の感触を味わいながら北横岳へと向かう。
林間をすり抜けると、北横岳ヒュッテに出くわす。ここで、ザックを降ろして暫し休憩する。
この日は好天が予想されたこともあって登山客で賑わっており、歩を止める者や通過する者が途切れることなく
登って来る。
適当に水分補給と腹にパンを充填して雪山歩きを再開。雪に覆われた森林の中に、
一筋の登山道がトレースによって導かれてゆく。
その先に待っている景色に想像を膨らませていると、前方が開け登山客が多数見える。
歩を進めると北横岳南峰に到着。
標識には2471.6mとあるが、1999年版の持参した地図では2472.5mと印字されている。
何だか人間の如く年老いて背が縮んだ様に思えて少々気になった。南峰は早々に立ち去り、北峰へと移動する。
この日は空の色が違う。 空の上部は真っ青な絵の具で描かれた様な深い青色、
そして雪に覆われた山の稜線との境界は青と白のグラデュエーションが見事なまでに顕れている。
北横岳は標高2500mに満たない山であるが、正面に南アルプス、中央アルプス、北アルプスと日本アルプスの
雄姿を、自ら回転することなく、180度パノラマの一つの絵図として見ることができるところに魅力がある。
しかもアルプスの存在が冠雪によって浮立っている。快晴の天候が雪山の魅力を際立たせており、
この日の登山客は実に幸運である。
眼前に拡がる北横岳北峰での壮大な大自然から離れることは極めて困難である。
若い人なら兎も角、私にはこの先これ程鮮やかに目視できる、この情景の機会が訪れることはないかもしれない。
そう思うとこの場を離れる勇気が必要である。そうは言っても予定された行動があるので亀甲池へと降る。
傾斜がきついので慎重にスノーシューを斜め前方へと降ろしてゆく。少し降った所で立ち止まった。
そして、思案の結果この先の降下を中止、北峰へと上り返したのである。
どうやら亀甲池まで降って再び北峰へと戻らなければならないので、このきつい斜面を上ることを避けたようである。
北峰へ戻ると大岳を臨もうと新雪に踏み入れたが、全くトレースがなく危険なので周囲の景色を
カメラに収めてすぐさま引き返した。
その後、七ツ池で昼食を取り、暫く凍った池の上を横断する等童心に帰って戯れた。
天候は全く崩れる気配もなく、太陽光が雪山を輝し続けている。
そこからは一路本日の宿泊する縞枯山荘へと向かう。
山荘に到着したのは、未だ陽が高い午後2時頃であった。
私は一人散策に出かけた。雨池へと向かったがアイゼンもスノーシューも持参せずに出たものだから、
下り坂になると思う様に歩けなくなり早々に引き返した。それでも時間が余っているので山荘を通過、
すると雪に覆われた針葉樹の葉にツララが幾つも垂れ下がっている。こんな光景は初めて見た。
ツララは岩や川の淵にできるものと思っていたが、まるでクリスマスツリーに取り付けられた装飾の様である。
これだけでも散策の甲斐があった。のんびり当てもなく歩いたので目に留まったのだろう。
こうして僅か一時間で散策を終了、山荘へと戻った。
食事までの間、談話室の炬燵を囲みながらビールで渇いた咽喉を潤す。
九州(福岡)から来たという女性7人とガイドの男性1人のツアー客と会話が弾んだ。
わが仲間のMさんの愉快で軽快な話術に翻弄されながらも場は盛り上がり、誰一人として席を立とうとはしなかった。
年齢的にも同世代ということもあって、関西と九州の隔たりも感ぜず、終始笑いが絶えなかった。
翌朝、きっちり記念撮影を忘れなかった。
二日目、 午後から天気が崩れるという予想であったので、北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅付近から下山。
スキーのゲレンデを横目に林間コースを降る。下山はスノーシューの活躍の場である。
リフト営業時間前の点検だろうか、スキーで滑降して来る者が3,4人現れては過ぎ去って行った。
駐車場に近づくにつれ、登山道の雪は薄れ、岩肌が目立つようになる。こうなるとスノーシューの扱いに手こずる。
あともう少し。 どうにか駐車場に到着した。
その後小ざっぱりした大人限定の蕎麦屋で昼食の盛り蕎麦に舌鼓を打った。
やはり天気は崩れ、ホテルに着いた頃には雨が降っていた。
(コース時間記録=T氏、山行記録=三木 )